「ヤクザと家族 The Family」を観てみた

『ヤクザと憲法』という映画を以前観ました。このドキュメンタリーは、暴対法や暴力団排除条例の施行後でもヤクザであり続けることの難しさを描いていました。

私が子供の頃は、実家の近所にヤクザの事務所がありました。帰宅するときは必ずその前を通らなければなりませんでした。

夜は狭い駐車場に多くの車と怒声があったと親から聞いたことがあります。

また高校の時は通学路に別のヤクザの事務所があり、晴れて温かい日は、多くの入れ墨をいれた人たちがその前の歩道にたむろをしていて、彼らの間を自転車で通っていた記憶があります。

誰がその事務所を見てもそれが一般の会社や自宅ではないことがすぐに分かるのが以前の日本の特徴だと思う。

そして、名古屋駅前に寄ったとき黒服の数１００人と高級車の一群があり、一般の車の交通や歩行者を止めて、新幹線口から多くのガードマンらしき人たちに囲まれてエスコートされる男性を見たことがありました。

でも最近そんな彼らを次第に見かけなくなっています。

「ヤクザと家族 The Family」を観た

英会話ができるようになってみたい子どもから社会人までサポートしている、セシル英会話の安田です。

アメリカで住んでいたときは、ギャングであるかどうか彼らの身だしなみや目つきで大体判断ができました。

日本のヤクザも私が子供のときに見かけたときのように、「いかにも！」という感じのファッションだったような気がします。

でもアメリカでマフィアを見かけたことが無いと思う。もしくはまったく気づいていなかったかもしれません。アルカポネを描いた映画「アンタッチャブル」や「ゴッドファーザー」の時代のようなマフィアのファッションとは明らかに違うのかもしれません。

彼らは一般の人と区別がつかないように、日頃の活動や身だしなみに気を使って、普通の人のような格好をしていると聞いたことがあるからです。

「ヤクザと家族　The Family」を観ました。

不良少年がヤクザになり、刑務所から出所後、社会が変わってしまっていたという映画です。

どこの国の犯罪組織も若者がその組織に入るパターンは同じです。

その若者には親がいない、もしくは親が子供を虐待をしているので、子どもは家に帰らない。もしくは親の夫婦仲が悪く家庭崩壊になってしまい、家があっても子供の居場所がない。

もしくは貧困。食べるものがない。衣食住に困る。身寄りがないなど。

そのような環境で育っているので、まともな教育が受けられません。ましてや親からの躾がないし、親から守ってもらったことがない。子どもは安心感を感じたことがない。

そんな状態の彼らは町中に出没し、仲間を見つけ悪事をし始める。

そして犯罪組織の人間が彼らを見つけ、見たことないような大金を羽振りよく渡したり、腹いっぱいうまいものを食べさせます。組織の人間を憧れるようになり、次第に彼らの良い理解者となっていきます。

そして彼らはやっと居場所を見つけることができ、疑似家族の一員となっていくのです。

犯罪組織の彼らも元は同じような境遇だった。

大人たちが洗脳させていくのです。

そしてシノギのためにあらゆる悪事、世の中の隠しておきたいこと、犯罪かもしくは犯罪スレスレこのことを組織と共に行っていきます。

国内では、暴対法や暴力団排除条例の施行と世の中の流れ、少子化等で組織が弱体化していると聞いています。

この映画ではそのような感じで描かれているけど、実際は法律ができたことで彼らはさらに地下に潜って、アメリカのマフィアのように一般人とはわからなくなることで、シノギをしているような気がします。

法律だけですべてを解決できる問題ではないけど、むしろ子どもをどれだけ早く悪の環境から助け出し、彼らを守ることに重点を置くことが大切だろうと思います。

映画の中で、ある刑事が主人公のヤクザに、

「いままでの悪事の自業自得だ。」と捨てセリフに映画の観客の多くはすでに主人公の感情移入していて、刑事にムカついたことだろう。

でもこれは原理原則だと思う。

今悪事を働いていても、人はいつでも正しい決断と行動が取れるからです。それをしてこなかったことで今があるのだから。

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安田　英承

代表 ： セシル（CECIL）

１９７０年、日本国生まれ。「セシル」代表。英会話スクール、留学斡旋、翻訳・通訳業務、日本語教室運営を名古屋中心に行っている。韓国人と日本人のハーフで、妻はアメリカ人。１児の父。ハーレーとアメ車好き。 別アカTwitterで「ハーレー英会話」してます。

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