人見知りと恥ずかしがり屋:幼児と大人
「人見知り」とはもともと、子どもの成長段階に見られる特徴の一つを述べる用語です。どんな特徴かというと、子供が知らない人を見て、恥ずかしがったり嫌ったりすること。
例えば、我が子は4歳ぐらいまでなかなか男の人には近づけませんでした。友人や子どもの祖父にもなかなか近づけない子どもの様子をよく観察すると分かりましたが、完全に怖がっています。だから泣きながら私の腕や妻の足元を小さい腕でギューと抱きしめるんです。防衛反応ですね。だから無理強いさせたりはしませんでした。怖がっているのでまずは、安心させること。だいじょうぶなんだよ、安全だよ、ということを子どもに感じてもらうこと。そんな特徴がこどもの「人見知り」で、人見知りしている子への親の自然な対応でしょ?
でもこの特徴も大きくなるに従って、自然と消えます。人を見て泣いて怖がったり、親に逃げたり、隠れようとしたりするような態度を見せなくなります。
それが現代は子どもの特徴に使っていた「人見知り」を大人に対して表現しますね。「はずかしがり」とか、「内気」などの表現だったり、コミュニケーションがよくできない人をも「人見知り」と表現したりします。初対面の人の前では、大人しくなって引っ込み思案になり、 知らない人がいると、緊張して喋れない。 他人と打ち解けるまで、時間がかかったりなどが特徴ですね。
だんだん、子ども化しているのかな?・・・・・
さて、私も「人見知り」が激しかったと思う。幼稚園を卒業したけど、小学校入学前までの思い出が一切ありません。妻が3歳ぐらいのときの話を聞かせて、と質問されても、幼稚園になぜだか行きたがらず、幼稚園の門で朝からずーと泣いていたことしか覚えていません。たぶん1日も幼稚園の活動に参加しなかったと思うし、それぐらい記憶がない。逆に、妻は小さい時のことをこと細かによく覚えていてとても感心させられます。
みんな小さいときのことは覚えていないと思っていました。
そんな自分も小学3年生からの記憶が比較的はっきりしているので、その時分から人との関わりや社会生活がまともになってきたんでしょう(笑)。「人見知り」や「恥ずかしがり屋」になった原因はわかりませんが、コミュニケーションが少しづつできるようになったからだと思う。
だって泣いてばかりいて、親や人の話なんて聞いていないですから。
そして、急に自分に自信がついてきたときに、人見知りはなくなったように感じます。どんな自信かは覚えていなし、きっかけも全然覚えていないけど、多分くだらないことや、大したことないことが引き金だったと思う。
5歳すぎても人見知りをする子どもへの対応って、周りの大人や親も含めて、その子に自信をつけさせるような会話や対応、親の態度ってものすごく影響があると思います。あと、子離れ、親離れができていないのもあるでしょう。
「私は内気です」とか「恥ずかしがり屋なんです」と告白してくれる小学生から社会人の生徒さんが私たちの英会話スクールに通っています。もしくは言ってくれなくても、見てわかる人もいます。そんな人たちも英会話の学習に頑張っていますよ。
そんな恥ずかしがり屋の子どもが体験レッスンに参加してきてくれたりします。がんばって英語で言える子もいれば、なかなか言えず悔しい思いもする子もいます。でもそんな経験をした子でも、また再挑戦して言えるように勇気をだしてもらいたいと思います。
「人見知り」や「恥ずかしがり屋」は、英語では「shy」 とか「bashful」と表現します。「白雪姫」の小人の一人の名前が「Bashful」(バッシュフル:てれすけ)ですね。イメージが湧きますか?
他に「ashamed」、「embarrassed」も「恥ずかしい」と表現しますが、状況によってそれらの単語の使い方が異なります。辞書でよく調べてみてください。調べたら忘れないように!
英会話学習をして人見知りは克服できる!?
以前、アスペルガー症候群と診断された日本人学習者の方たちを指導した経験があります。その方たちの特徴は、初対面の人とのコミュニケーションが苦手な人が多いと言われています。また、ある分野では、ものすごく能力が突出していてそれを発揮する人もいますね。例えば、言語習得などです。
そんな彼らとの初対面の場面で、日本語での会話では、「人見知り」の感情から、会話をするのが苦手そう、もしくは、相手の話を聞いているのかどうか、とてもわかりずらい場面に多々遭遇します。
でも、そんな人たちも、長けた言語能力の英語で会話し始めると、別人のようになり、初対面でもまったく違和感を感じないフツーの人。アスペルガー症候群に患っているとはわかりズラい経験もありました。
別の「人見知り」の人は、初対面でそわそわしていたのに、お酒が入ると性格も変わり、急に饒舌になる人もいますよね。たまに全裸になる人も・・・・
人見知り、恥ずかしがり屋、内気の人がたとえ英会話学習を始めても、性格は変えられないと思います。英会話を上達する目的であればいいのですが、性格を変えるための英会話学習は、担当講師や、スクール、クラスメート、または親が一生懸命本人の性格を変えさせようとしても、無理なのです。
本人自身が「人見知り」を克服したい場合
日本語でも人見知りでなかなか人との会話ができないなのに、たとえがんばって英会話ができるようになったとしても、初対面の人には、積極的に話しかけたり、コミュニケーションが上手に取れないと思う。
でも、本人自身が「この性格を克服したい、なんとかしたい。だから、英語を勉強して話せるようになったら、自分からコミュニケーションがとれるようになりたい。」という覚悟のある人は、「人見知り」の性格に打ち勝ち、英会話で自由に人間関係を育むことができる切符も手に入れることができると思うのです。
自分が変わりたいと思わないと、誰もその人を変えられないでしょう。
Let’s get moving!
安田 英承
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