ショートステイ、ロサンゼルスのプリスクールのすすめ

英語で子育て
お米の子はいません

アメリカ人の妻が幼児の時に通っていた、ロサンゼルスにあるプリスクールに4歳の子どもを3週間ほど週3日間通わせたときの話。

子どもは普段、日本で保育園に通わせていました。

夏の間、アメリカのプリスクールに通わせた目的は、子どもに英語に慣れさせることと、いろいろな人種や文化に触れさせることでした。

妻の生まれ育ったロサンゼルスの夏は本当にすごしやすい!(シアトルもよかったな〜)ロスに住む人間は、そのような気候にもっと感謝するべきだな、と思う。

自分の子どもが4歳の時は、まだ日本語も英語もちゃらんぽらんで、通う保育園の4歳児と比べても、言葉がおそらく半年ほど遅いようでした。たぶん家庭で、妻とは英語、わたしとは日本語と英語、祖父とは韓国語、祖母とは日本語という環境が要因だったこともあるでしょう。

そんな言葉の発達状態でしたが、私たち夫婦は、さほど子どもの言葉の遅れに気にすることなく、ロサンゼルスのプリスクールに通わせました。

プリスクールの様子

妻も通ったプリスクールですが、建物は当時のまま。スタッフは全員当時のメンバーとは異なり、約15名ほどの幼児と5名ほどのスタッフで運営されていました。

通う幼児も、メキシコ系、中国系、ベトナム系、韓国系家族などで、彼らの話す言語も英語だけでなく、スペイン語、中国語、韓国語など家庭で話しています。日本人の子どもも参加していたようでした。だからその子も日本語と英語。

こんな小さなプリスクールでも、様々な人種と習慣の違う子どもが集まり、一緒になって遊ぶのは、日本ではあまり経験できないことだし、大変貴重な体験だとと思っています。

当初、子どもも慣れるまで泣いていましたね。雰囲気や新しい環境、言葉にまだ慣れていないのかなと思っていましたが、どうもランチの後のお昼寝が眠くもないのに、寝るのが嫌だったようで、それを上手に伝えられなかったようです。普段通っていた保育園では、お昼寝する時間がなくなったこともあり、もっと遊びたいとのこと。

ロサンゼルスのプリスクールでは、子どもにお昼寝をさせることが「法律」になっています。お昼寝まで法律を定めるのもどうかなと思うけど(苦)。そこで当初朝から夕方まで預ける予定を変更し、手持ちの弁当を食べさせて、お昼寝が始まる前に迎えに行くことにしました。

そこで、午前中8:30から13:30まで預けました。

毎日様々なプログラムが行われます。基本的に日本の保育園と同じような感じです。歌やお絵描き、工作などで子どもも満足していた様子。

ある日は爬虫類に触れ合う日か何かで、蛇やらトカゲやらがスクールにやってきて、首に蛇をまいたりして子供達が遊んでいましたね。

またバルーンでいろいろな物を作るゲストも来るようで、緑とオレンジ色の風船でできたティンカーベルを持ってきて、喜んでいました。

夏は水遊びもあるようですが、参加した年はロサンゼルスの水不足で中止となりました。

午前中にけっこうな量のおやつがでます。その後すぐにランチタイムになります。

お米の子はいません

お米の子はいません

クラスの子たちがもってくるお弁当は、アメリカの典型的なランチメニューです。ハムとチーズのサンドウィッチにスナックとフルーツやスティック野菜。我が子のお弁当はというと、日本風とアメリカ風の混血ぶり。ふりかけおにぎりに海苔で巻いたものとストリングチーズ(さけるチーズ)を持たせると、他の子や先生たちには珍しく見えて、「今まで見たことがないランチ」とびっくりされた様子。楽しいですね。

 

言葉に関して

プリスクールのプログラムが開始する前に、合同説明会があり、それに親子で出席し、その後申込書を提出するときに、時間が少しあったので、すでに参加している子どもたちと遊んでいくように、声をかけられました。子どもたちの中に入っていくと、親として子どものことばがちょっと気になり、様子をすこし見る機会がありました。

訳のわからない言葉を我が子が話していると、メキシカンの女の子が一人、「Do you speak in Spanish?  I know some.」と話しかけられていました。子どもの話していた言葉が他の子には、スペイン語と思われたようです。これには笑いました。

初日からすぐにお友達ができたようで、お友達の名前も覚えて帰って来ました。

また、教会の主催するプログラムなので、食事前にはお祈りをして食べるわけです。

God is Great, God is Good.
Let us thank Him for our food.
By His hands we all are fed,
Give us Lord our Daily Bread.

Amen.

すぐに覚えて、帰国後も食事前はしばらくお祈りのフレーズを言っていましたね。

先生の言っていることやトイレに行きたいことを伝えることもできていたようです。

そんな先生たちの英語はというと、「ネイティブスピーカー」の人は園長の一人だけ。色々と面倒を見ていただいた方でしたが、プログラム終了数ヶ月後に急遽お亡くなりになりました。

他の先生たちは「ノンネイティブ」。韓国系の先生や、メキシカン系の先生たちなど、プリスクールで子どもたちに話すことばは英語だけど、これもユニークで子どもにとって良い体験だった思う。

日本の英語教育について一言

日本の画一的な英語教育は、「ネイティブスピーカー」を崇拝するようなところが依然として色濃く残っていて、画一的で面白みが無いな、と思う。英会話を勉強している日本人が、英語の教育番組や英語教材で聞くことがない、アクセントが強く、発音がたまに異なるノンネイティブスピーカーの英語を聞く頻度が多いことに驚く人も多いと思う。(地域によります)アメリカ本国の教育環境はネイティブスピーカーばかりではないですね。

表面的な正確さと言ったらいいのか、標準的な英語と言ったらいいのか、よくわからないけど、「きれいな」発音とか、「正しい」文法、「標準的な」アクセントを特に日本人英語学習者は気にすることが多い。それも帰国子女をもつ親もそのようなことを気にしているのは、おそらく、話されている英語のことがよくわからないからでしょう。

本当は、そんな表面的なことを気にするより、「何を」英語で伝えるのかが一番大切だということを、日本の英語教育はまだ何も手をつけていないような気がする。

そんな中身を重視できるような英語教育を受けてみたい人に、日本で提供していきたいと、心底アメリカに来て、ワクワクしていました。

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安田 英承

1970年、日本国生まれ。「セシル」代表。英会話スクール、留学斡旋、翻訳・通訳業務、日本語教室運営を名古屋中心に行っている。韓国人と日本人のハーフで、妻はアメリカ人。1児の父。ハーレーとアメ車好き。 別アカTwitterで「ハーレー英会話」してます。

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