子ども英会話スクール:クラスのレベル分けとは?

英会話上達
いろいろな子がいれば、一人一人違う個性と能力があります。

子ども英会話スクールで、グループクラスに参加する直前に多くの教室では、英語のレベルチェックを受けてもらうところが多いでしょう。

英会話スクールを運営している、セシルの安田です。

一般的に2歳ぐらいから小学生、中学生のグループレッスンでは、子どもの英語レベルによってクラス分けをしているところが多いようです。

そんなレベルについて。

例えば、英会話に興味のある子どもをもつ父兄から、「うちの子は英語経験がないけど、学習経験のある子たちとのレベルが違って、皆さんにご迷惑にならないでしょうか?」とか、また、今通っている子どもの父兄から、「どうしてうちの子が、新しく入校した子のレベルと一緒のクラスになるのですか?」というお声を頂くことがあります。

このレベルについて、私自身とっても不可解で曖昧だなと思っています。この英会話のレベルやクラスのレベルってなんでしょうか?

今回は、その子どもの英会話のレベルについて。

 

まずは、私の考える「英会話ができるようになる」ことは、

自分の伝えたいことが英語で言え、わからないときに英語で質問ができることです。つまり、 どこにいても、国籍が異なるどんな話し相手でも、いつでも、英語で意思疎通ができるようになること。

 

この「英会話ができるようになる」が、私の考える一つのレベルです。もしくはボーダー、到達点です。

このレベル以下の子たち、つまり、英会話がまだできていない子をどのようにレベル分けをするのかが、私には解せないのです。

いろいろな子がいれば、一人一人違う個性と能力があります。

いろいろな子がいれば、一人一人違う個性と能力があります。

 

よく、「初級クラス」とか、「中級」、「ビギナーズクラス」とか聞いたことがあるとおもいます。

このような能力別のクラス分けについて、私の考えるこの「英会話ができるようになる」レベルを基本、底辺として、会話ができる人の能力を初級、中級、上級とあるものさしで測ることはある程度可能です。(あいまいですね)

では、「英会話ができるようになっていない」子供の英語のレベルを初級、中級、もしくは、3級や点数で表わされて、実際に「この子はどのくらいの英会話能力なんだろうか?」と推測、理解することができますか?そのようなレベルによるクラス分けというのは、どういう意味でしょうか?

私のスクールのグループレッスンでのクラス分けの基本的な考え方は、子どもの年齢と物事の理解度や能力、そして子どもの興味のある対象によって、ある程度クラスとして分けて、指導するのが本来あるべきものだと思っています。それは、その子の学習歴や学習内容の難易度の違いのレベルのことを意味しているのではありません。

年齢について

日本人は年齢を気にする国民性だと思います。だから学校での先輩、後輩の関係だけでなく、英会話スクールのようなクラス内であっても、子どもたちの間に年齢差による人間関係は多少なりとも気になるもののようです。

ですが、こと、この英会話習得に関して、あまり厳密に他の子どもとの年齢差を気にする必要はないと思っています。

ただし!子どもの理解度や能力、そしてその子の興味のあることは、年齢によって異なります。例えば、最近言葉を話し始めた2歳の幼児と小学中学年以上と同じクラスで英会話を学ぶ場合はどうでしょうか?

クラス内の人数によりますが、みんな英語を習うのが初めてで、英語の知識がまったくない場合、指導内容は基本同じです。ですが、2歳の幼児の子に興味があるような指導内容は、必ずしも年上の子たちに興味を引くとは限りません。

また指導方法について、例えば、「フルーツ」などの英単語を身につける指導でも、幼児に興味を引くような指導方法と小学中学年以上の年上の子たちへの指導方法は異なるほうがいいでしょう。

だだ、たまに、年上の子でも幼児に指導するような方法で興味をもって学んでもらえることもあります。だから、一人一人の子どもの様子を観察しながら指導するのは言うまでもありませんね。

子どもの物事に対する理解度や能力の違いについて

ピアノって基本一人で練習しすこしずつ上達し、課題曲が弾けるようになるものです。上のレベルの楽譜が読めたり、難しい曲をたとえ知っていても、弾くことができないのであれば、下のレベルから練習していく必要があります。これって、年齢はあまり関係ない。ただし理解度や能力が年齢によって異なっているため、ピアノの曲を覚えるスピードが速かったり、指の動かし具合など、同じ初心者でも子供と大人のように年齢で学習内容と指導方法は異なりますよね。

英会話習得についても、英検5級・4級などを合格するぐらいの理解度と解答能力があっても、実際に「英会話ができる」状態ではない子どもが多いのではないでしょうか?

周りのみんなが「英会話ができる」クラス

このようなクラスに初心者の子どもが一緒に勉強する場合はどうでしょうか?

「うちの子どものように初心者では無理!」と思いますか?もしくは「ラッキー!」と思うのでしょうか?

英語圏の海外赴任で子どもが現地の学校へ編入する場合、いきなり英語の世界に入ります。なんとか環境に適応できる子、適応できるまで時間のかかる子などいますが、その時のその子の英語レベルは関係ないですね。むしろ無理やりで強制ではありますが・・・そんな状況の中で、会話レベルなんてものは存在しません。

子どもにとって、「英語ができるのか、できないのか。」それだけです。英語が楽しいか、楽しくないか、なんて、その子にとって関係ない。周りの子どもたちに受け入れられるかどうかは、英語ができないと一緒に遊べないし、ずっとひとりぼっちになってしまう、死活問題。でもそんなタフな環境に耐えた見返りは大きいものです。

学習経験のある子たちでも、”How are you?”の質問でさえ、なかなか答えられない子もいれば、いろいろな英語のニュアンスを理解し、なんとか英語で答えることができる小さい子もいます。

会話習得って、ひとりでも話せる子が仲間の中でいると、その子の話す英語の真似をするよい影響もあります。ただし会話ができる子にとって会話ができない子と一緒に学ぶのは好ましくはありません。

レベルっていう先入観よりも、子供自身が英語を興味深く学べ、子供の理解度に適切な授業内容を受講することが、子どもの英会話習得にとって重要です。そしてその環境の中でひとりでも多くの子たちに英会話ができるようになってほしい!

Good luck!

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安田 英承

1970年、日本国生まれ。「セシル」代表。英会話スクール、留学斡旋、翻訳・通訳業務、日本語教室運営を名古屋中心に行っている。韓国人と日本人のハーフで、妻はアメリカ人。1児の父。ハーレーとアメ車好き。 別アカTwitterで「ハーレー英会話」してます。

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