英会話習得のカリキュラム

英語教育
curriculum

 

「スクールのカリキュラムはどうなっていますか?」と一緒にお仕事をすることになる先生や、これから英会話を学ぼうとする人から質問を受けることがあります。

カリキュラムについての話の前に、本当は「教育」についてまずは理解したほうがいいと思う。原則なので、これは避けて通ることはできないのです。でも、「教育ってなんですか?」という質問はまったく受けたことがないので、またの機会にできたらと思います。

 

「カリキュラム」とは、どういう意味でしょうか?

英語では、「curriculum」と書いて、意味は「教育課程」。つまりカリキュラムとは、教育課程のことです。”currere”が原語で「走る」とか「競技場」からきているようです。

では、教育課程って、なんですか?

日本では、「教育課程」というと、国の定めるところの学習指導要綱(目的・目標を達成するための教育内容と指導方法)とそれを実践するための教育計画を意味します。

つまり、先生の指導内容と指針となるもの

いろいろな考え方がカリキュラムにはあり、また国によっても制度や法律が異なるように、カリキュラム自体の考え方、捉え方も異なります。

いずれにしても、カリキュラムというのは大変重要なものです。

カリキュラム

カリキュラム

 

教育内容と指導方法

そこで、カリキュラム:教育内容と指導方法は、このようなことであると私は考えています。

  • 学習目的はなにか?なぜ学んでいるのか?なぜ指導しているのか?
  • 講師が教える内容を生徒に知ってもらい、それをできてほしいこと
  • 同時に生徒が知りたいと思い、そしてそれをできるようになりたいと思えること
  • 計画性を持つこと
  • 生徒に合った指導法
  • 生徒を評価する(もしくは生徒自身が評価する)
  • そして、講師自身が上記について反省する

これら一連の流れのことだと思う。これは国が行うことではなく、現場の先生が責任をもってやること。これは、いかなる習い事にも当てはまり、英会話も同じ。

上記の一つでも欠けていたら、カリキュラムとして欠陥で、教育として機能しなくなる。よく教育現場で聞かれる話がひとつやふたつはあると思う。

英会話習得でよく勘違いするのは、「何を教えるか」「何が学べるか」という内容に重点が置かれています。例えば、指導側の話をすると、教科書やその指導マニュアルに沿って進める。またはすでに他の人や会社が作ったもので指導する、そんな内容。教える方は比較的簡単だと思います。与えられた教材をただこなすだけですからね。

またスクール側も講師に、「これを使ってXXXを教えて」というのも、おかしな話です。なぜなら生徒側の話がひとつもこの中に入っていないので、上記の考えだと、生徒の理解度を考えることなく、授業が進んでしまいます。ほとんどの場合、これでまかり通っていると思う。悲しいかな、これでは「英会話ができるようになる」んでしょうかね?

「何を使って学ぶ」・「何を使って指導する」という、「手段」や「内容」だけの話ではありません。むしろ、「どんな手段でもいいから、英会話ができるようになる内容を教えて、それを生徒自らが、学んでできるようにさせてあげる」ことが目的です。

講師は、教える内容を熟知すること。当然ですね。そして、その内容を教える。たまに、講師として指導経験のある人から「英会話ができるようになるために、何を教えてたらいいですか?」という質問があります。そんな質問を受けると「質問の意図は何かな?」と考えますが、でもそんな時、私は、「できることは全部」とお答えします。だから「いっしょにできることを考えましょう」と。

 

では、どうやって指導する?

子供を育てた経験のある人なら、兄弟を同じように育てることはしないでしょ?上の子と下の子の性格が違うように、生徒に対しても同じように、その人に合った指導方法であるべきでしょうね。それは子どもの人数が問題ではないのです。よく個人・少人数指導がいい、とか20人学級がいいとか、聞きますね。これは教育制度全般と関わってくるので、またの機会にします。

そして、計画性を持つことはとても重要です。「NO PLAN, NO FUTURE」。行き当たりばったりの授業内容や、計画通りに進めることに精一杯で、生徒が理解しているかどうか確認せず、とにかく「教える」もしくは「詰め込む」。それもどうかなと思う。

生徒の進歩具合を評価して、講師ともども一緒に反省「カイゼン」し、また先に進む。

つまりカリキュラム:「走る」ってこと。「しっかりと考えましょう、どうあるべきか」だと思う。

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安田 英承

1970年、日本国生まれ。「セシル」代表。英会話スクール、留学斡旋、翻訳・通訳業務、日本語教室運営を名古屋中心に行っている。韓国人と日本人のハーフで、妻はアメリカ人。1児の父。ハーレーとアメ車好き。 別アカTwitterで「ハーレー英会話」してます。

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