プリスクールを卒業後に、子供の英語に関して、私が運営しているような英会話スクールに問い合わせがよくあります。セシルの安田です。
最近、プリスクールが多くなりましたね。今回は、プリスクールを卒業後に英語をどのように維持するか、について。
20年ぐらい前に、私の母親が「セシルでもプリスクールを開校しよう!」と息巻いていましたが、どうも私は、その時にピン!とくるものがなく、「私が目指すものとなんか違うな・・・」と思うものがあり、開校への決断ができませんでした。
私はたぶん商才はないと思います、はい。
そして、我が子が3歳になる前に、妻の知り合いでプリスクールを運営しているところから、いろいろとパンフレットを貰ってきたり、保育内容や保育料など情報収集をしていました。
子どもも一応、日本に住むアメリカ人なので、親として子どもにもアメリカで生活することがあるためにも、英語ができたら、と望んではいます。それよりも、子ども自身が、日本語と英語も自由に使える楽しさに気づき、英語も話せるようにがんばってみたいと子どもが思ってもらえればいいなあ、というのが私たち夫婦の考えです。
そんな私たちの考えていたプリスクール通園の理由は当初、「英語に慣れ親しでほしい」。それだけ。それ以上でもそれ以下でもない。だから先生の英語がある程度理解できて、幼児同士が英語で意思疎通ができる、そんな期待でしたね。
しかし、我が家では、入園を見送りました。なぜなら、子どもが英語に慣れ親しむのであれば、自宅や私のスクールに通わせるだけでも十分親しむことができると思ったのです。また保育料金が公の保育園に比べものにならない・・・・、そんな経済的理由。あと日本語の環境の大切さと、日本独特の文化や習慣、社交性や考え方を身につけるのも、この時しかないと思ったからです。これは、別の機会でお伝えしたい。
さて、そんな今が流行りのプリスクールですが、保育内容に違いがあるなど、スクールにより特色があります。
通わせた親によっては、子どもの英語力が期待したほどでもない、と思っていたり、「プリスクールに通わせるのも、よい経験だった。」と感じている人、子どもの日本語の貧弱さに気づき、慌てている人がいますね。(おそらく受験を考えているのでしょうね。)
いずれの感想であれ、せっかくだから英語は続けさせてあげたい、と考えている親は多いようです。卒業後は、インターナショナルスクール、もしくは英語に特化した小学校、もしくは地元の小学校へ通学するなら、英語維持のために私たちのような英会話スクールに通わせたりしているようです。
日本の小学校に入学する場合
環境の変化から、日本語の吸収が一気に高まります。なぜなら日本語を子どもなりに正しく話せないと友達と遊んでもらえない。これは子どもにすると死活問題です。そんな生活環境だと、英語は何もしないと、あっという間に忘れます。でも個人差はあるけれど、プリスクールで英語をある程度話していた子は、発音や簡単なフレーズなど、子ども本人は英語を忘れていても、明らかにプリスクールに通っていない子に比べると「違い」は見られます。
では、子どもの英語力を維持させる方法は、
-
やれることはなんでもする
-
子ども自身が興味をもってできるものはどれでもする
-
それらを継続して、英語に触れる、使う頻度を増やす
これだけです。ものすごく抽象的ですが、できること、やってみたいことなど、自分の子どもと話し合ってみてください。「これをやったらバイリンガル!」とか、「ここに通ったら子どもはネイティブスピーカー!」みたいな商法に乗ってはだめです。
プリスクールに通園していたときに、話していた、聞いていた英語の語彙量では、小学校に入学してから日本語にまったく追いついていけなくなります。日本語で授業を受けているので、当然といえば当然ですね。そんな日本語の語彙量に追いつくために、それにあった英語力を向上する方法は、
-
インプット(聞く、読む・暗記するなど勉強をする)
-
アウトプット(話す、書く)
たったこれだけ。
英語学習に興味をもっている子は、プリスクール卒業後でも自分で英語の勉強して、英語を話す場を求めて英会話スクールに通ったりし、英語を使うことに対してエンジョイしています。また、長期休みに海外のプログラムへの参加も積極的です。
でも英語に対してあまり興味を持っていない(子どもの日常生活では、英語は不要と思っているかも)、英語にストレスを感じている、日本語と英語がちゃらんぽらんになっていて、子ども自身がよくわかっていない場合などであれば、英語力を維持することすら困難になってしまうのです。
目的と親の覚悟
では、プリスクールを卒業間近でその後の英語について、もしくはプリスクール入園を検討しているなら、子どもの英語教育についてのあなたの求めているもの、動機・目的は何で、それについての覚悟はどのくらいなのでしょうか?
プリスクールで子どもを英語で保育することに私はまったく反対していません。むしろ通わせる親がしっかりとした覚悟と目的があれば、「英語に慣れ親しむ」という観点であれば、どんどん利用すべきでしょう。
知人は、小学生の子がセミリンガルの可能性があっても、日本の教育よりも世界のよりよい教育を子どもに受けさせるために、日本での教育に見切りをつけて、海外に子どもだけで現地の学校へ通わさせて、寮生活をさせている人たちを知っています。ものすごい親の確固たる決意ですね。
プリスクール卒業後の英語維持に関して、親の覚悟と目的がしっかりしていないのであれば、子どもも英語維持や向上にあまり興味を示さず、曖昧になりがちになると思いませんか?
英語ができるようになるのは本当に大変です。
Let’s get moving!
安田 英承
最新記事 by 安田 英承 (全て見る)
- 英語が話せるための教材の選びの心得 - 2024-04-12
- 英語で質問できる力を鍛えることは大切 - 2024-03-29
- 日本人のレベルに合わせた英語テスト:TOEIC - 2024-03-19
コメント