感情が伴う楽しい英語学習は長期記憶として残りやすいらしい。

英会話スクール

まじですか!?

もし楽しく、うれしく感じてもらえるような英会話レッスンの内容を提供したら生徒の皆さんは、レッスン中に学んだ英単語やフレーズなどが長い間記憶として保存されるということですか!?

これからどんどん皆さんに楽しんでもらえるような内容を提供して英会話ができるようになってもらおう!って有り得ないと思うのですが、なんかそれが日本ではまかり通っている気がしています。

楽しみながら英会話学習をすることと、その学習したものを記憶しているかはあまり因果関係がないと思う。今回はそんな話。

 

まずは子ども英会話学習に関して、

よく子どもの学習スタイルでは、楽しみながら遊びを通して英会話を身につけるのは、王道だと思う。幼児期の子どもに感情を伴わない詰め込みの記憶をさせることは、効率的ではないでしょう。

だからよく幼児・子どもの一般的な習い事は、ゲーム感覚や遊んでいるけど学習しているクラス内容になっているでしょうね。

私の子どもにも、自宅で英語のワークブック「Study bookと呼んでいる」をやるときは、親子で英語を読んだり、書いたりさせたりします。そんな時でも、私が細心の注意を払っているのは、「やらされ感」を子どもに感じてもらわないことです。たくさん覚えてもらおうと親が押し付けたり、無理強いさせると、本来の目的である、「英語をつかって話すことに興味を持ってもらう」ことからズレてしまうことになります。

私自身が子どもの英会話のレッスンを指導するときもあり、そんなときの授業内容は子どもの年齢にあった楽しい内容のものを選ぶことにしています。指導内容にもバランスが重要で、「英会話習得」ばかりを目指しているようなレッスン内容だと、単語やフレーズを反復練習や暗記をさせるような、退屈な内容になりがちで、生徒にとって習得する上で間違いのない方法だけど、効果的な指導方法ではないですね。

かといって、「楽しさ」ばかりを目指していると、ゲーム感覚中心やお遊び系で英語を絡めて指導すると、子どもたちはとても生き生きとして授業に没頭をしてくれます。授業態度や学習態度も改善していきますが、残念なことに子どもたちにとってレッスンが終了し、父兄のお迎えなどの時に、子どもへの質問に「今日は何を英語でしたの?」と質問しても、「今日のレッスンは楽しかった〜。このゲームでは一番だったからね。」と自信満々にレッスン内容の感想を述べてくれるけど、肝心な英語は覚えていないんですよね。

だからある意味「楽しいスクール」というところは、スクールをどこか子どものために探している時はちょっと注意が必要かも。

英会話学習の本当の楽しさとは、知的好奇心が子ども自身から芽生えることから始まるものであり、ゲームの楽しさのような表面的な楽しさのことではないと思っています。これは大人でも同じでしょ?

だから効果的な英会話の学習指導は、学ぶ楽しさに気づいてもらえるような内容と指導方法で、英会話習得のための記憶作業を子ども自身が反復継続することが必要です。楽しいっていう感情だけではだめってこと。

だってあっという間に忘れるんですよ、子どもでも。

大人の学習者と幼児の学習者の違いは、学習目的がはっきりしているかどうかの場合が多いですよね。小学生になると少しずつ学習目的や動機が明確になってきて、大人はそれらがないとおかしなことになります。

経験した場面や絵に対する感情は覚えていても、自分が発言したことや相手が言ったことを全部覚えていますか?私は全然覚えていない。妻から「あんた、こんな失礼なことを言ったよ!」と言われるまで自分が言ったことなんか覚えていない・・・・。

自己啓発セミナーに参加した人や爽快な映画を鑑賞した人が、ものすごく興奮してその内容について説明しようとしても、ほとんどの人は「すごかったんだよ〜」、「すごい勉強になったんだ!」とか「もう泣けてね、あのシーンは」って、ほとんどその時の感情を説明できても、肝心な内容はほとんど覚えていない。

きれい!夏だ!その場の感情や言ったことは覚えているけど、記憶していることにはそんなに多くはないと思う・・・・
きれい!その場の感情は覚えているけど、何を言ったかなどは、ほとんど覚えていないと思う。

 

英会話のレッスンでも生徒さんたちから、「先生!、今日のレッスンは楽しかった〜」とか「今日はたくさん英語を学べてうれしかった!」など、うれしい感想をいただきますが、肝心の英語の内容は覚えていない・・・・・、みたいな。

 

スクール運営者として、生徒の皆さんに、楽しく感じてもらい学んでもらうこと、有意義な時間を過ごしてもらうことは、英会話クラスを運営する、指導することは大変大切だけど、それだけでは、英会話ができるようになってもらうために必要十分ではないのです。英会話の習得ってお気楽にできるものではなく、本来辛く厳しい学習作業とそれを記憶する反復作業が必要なのです。

この両面の感情のバランスを保ってもらえるように、またそれをサポートできるスクールを提供することが大切だと思っています。

がんばりましょう!

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安田 英承

1970年、日本国生まれ。「セシル」代表。英会話スクール、留学斡旋、翻訳・通訳業務、日本語教室運営を名古屋中心に行っている。韓国人と日本人のハーフで、妻はアメリカ人。1児の父。ハーレーとアメ車好き。 別アカTwitterで「ハーレー英会話」してます。

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