英語のリスニングは、英会話をマスターしたい多くの学習者にとって、大きな壁になっています。
多くの人は、なかなか聞き取れず悩んでいます。
でも、同じ英語を話していても、ある人が話す英語はとても聞き取りやすく、す〜と理解ができる場合もあれば、他の人が話す英語になると、さっぱりわからない、なんてことがあります。
英会話がある程度できるようになった日本人学習者から、そのような面白い話を聞いたことがあります。
外国人の親子とその人が英語で一緒に会話をしていると、外国人のティーンエイジの子どもの話す英語はとても聞き取りやすいけど、その親が話す英語がさっぱり聞き取れなかった、というのです。だから、親の話している英語を理解するために、その子どもに通訳をしてもらい、やっと理解することができた、って話です。
なぜ親子の英語でそんなことが起こるのでしょうね〜?
その人曰く、親の話す英語のアクセントが強いから全然わからなかったと言います。
親子同士でアクセントが違うなってことがあるんですね。
アメリカ人の妻が元ALTだった、セシルの安田です。
日本人にとって聞き取りやすい英語って、どこの国の英語でしょう?
アメリカ英語、イギリス英語?オーストラリアの英語?
日本国内にも日本語のアクセント、訛りがあるように、英語にもあります。
アメリカ国内でもたくさんの訛りがあります。イギリス国内、オーストラリアでも、どこでも。違いを挙げてたら、きりがない。
そんなアクセントの話について、彼女のALTの時の経験談がとても面白かった。
ALT(Assistant Language Teacher: 英語補助教員)とは、学校の英語の授業をサポート役として生徒の指導をするんですが、ある授業の時、学校の英語の教科書を生徒数名に読んでもらうために、英語の先生が生徒を指名しました。
よくある光景だと思います。
数ページを一人ずつ生徒に声に出してみんなの前で読んでもらったそうです。
読んでもらった英語を彼女はずーと聞いていました。
ですが、アメリカ人の妻は、生徒たちが読んでいる英語がさっぱり聞き取れませんでした・・・・・。
でも、彼らが読んだ英語を、他の生徒たちはしっかりと理解している様子を見て、とても驚いたようです。
もっと驚いたのは、英語の先生が「Good job!」って、生徒を褒めるから、ALTとしてまずいわけです。彼らの英語を自分だけが理解できていない(笑)。
なぜなら、彼らのカタカナ英語がひどく、どう頑張って理解しようとしても、違う言語にしか聞き取れなかった、と言います。
そうです、日本人にとって聞き取りやすい英語って、カタカナ英語で話す、日本人の英語がどうも一番のようです。聞き心地がいいんでしょうね〜。
他の国の人には通じにくいけど、日本人には通じるカタカナ英語訛り!
インドの英語もとてもユニークですね。また香港やシンガポール、フィリピンでも。
彼らの話す英語を聞き慣れるために、私も苦労した経験があります。インドの英語は比較的早口な人が多く、イギリス英語っぽく、たまにアメリカ英語っぽく、そして普段日常で使うような英語でも、全然違う発音をする単語も非常に多いので聞き慣れないこともしばしば。でも2、3時間一緒に語り合えば、彼らのアクセントや特徴にも慣れてきますよ。
だから日本人の独特のカタカナ英語の訛りでも、外国人に慣れてもらえればいいのです。
カタカナ英語の訛りが気になって、伝えたいことが空っぽでは意味がないです。
シアトルで私がESL プログラムを受講中、アメリカのアラバマ州に滞在し、そこでESLプログラムを受講後、シアトルに来た日本人の学生がいました。
彼らがアメリカ独特の南部訛りで英語を話しているのは面白かったです。
私自身も、アメリカに滞在中、9名のハワイ出身の友人とシェアハウスをしていました。
当時、身近に聞く英語が常に、ハワイアンアクセントの英語だったので、シアトルにいながら、ハワイ訛りの英語を話していました。
アクセントがあるからといって、英会話に困ることはほとんどないです。確かにアクセントが強い人同士の会話は、お互いに話している英語を理解できるまでに時間がかかりますが、それはしょうがないことです。
わからなければ、質問すれば良いだけ。
だから、初心者にとってアクセントはそれほど気にしなくてもいいと思います。なぜなら、国の違いによるアクセントを聞き分けられるまで、一定の語彙量や一定期間以上英語を聞き慣れることが必要。でもアクセントを聞き分けることができて何かメリットあるのか?と思う。でも知っていると、面白いですよ。Trevor Noahのコメディーショーは最高です。
ではどの国の英語のアクセントに聞き慣れておくと良いのでしょうか?
私の意見として、どこの国の英語でも良いです。とにかくたくさん、聞く頻度を高めて、いろいろな国の人が話す英語を聞くことの方が重要だと思う。
ただし、私の例のように、普段から聞く英語がハワイだったので、アクセントもそのようになります。もしあなたの周りの話す英語が、日本の中学校のように、カタカナ英語を話す人ばかりの環境だったら、英語もその通りになります。
だから、いろいろな英語を聞く練習をしていたら、いろいろな英語を聞き分けられることができます。
そして、仮にあなたの英語がカタカナ英語の強いアクセントがあったとしても、話し相手から、あなたの話す英語について質問されることになります。ただし、あなたの英語について、文句や不平を言われることではないのです。
また、自分が聞き慣れていない、アクセントの強い英語を相手が話していても、聞き取りづらい、わかりづらい時に、その相手に的確に質問ができる能力があればいいのです。
まー、ほとんどの人は、相手の話す英語の内容を理解したふりをして、そのままスルーしてしまうことが多いのですが・・・・それでは、なかなか英会話の上達ができないことになってしまいます。
勇気を出して、質問してみましょう!
Let’s get moving!
安田 英承
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