忙しいですか?
わたしの以前の口癖は、「忙しい、忙しい」でした。
仕事に没頭していた時期がありました。
アメリカから帰国後の20歳代の頃、友人たちと起業して、三重県の山奥で共同生活をしていました。
その時、1日15時間から19時間ぐらい毎日、休みなく働いた経験があります。
そんな生活だから、高速道路を運転中、睡魔に襲われて、危うく大事故になる経験も。(今では笑い話だが)
そんな負荷のかかる仕事と日常生活だったため、仲間の一人がとうとう救急病棟に運ばれ、その会社を解散させたことがある、セシルの安田です。
とにかく忙しかった。
忙しくて、お風呂にも入る暇がなかった。
どこでもいいから、熟睡したかった。
そんな生活。
それから、英会話業界で働き始め、教室運営で朝から真夜中まで休みなくず〜と働いていました。
「貧乏暇無し」
そんな日常生活なので、プライベートの時間なんて全く無し。
「忙しい」
「いそがしい」
「busy, busy, busy」、、、と。
そんな私に対して見かねて、アメリカ人の妻から、結婚当初ものすごく叱られたことがありました。
彼女はアメリカの救急病棟で勤務していました。
わたしが何かにつけて、「BUSY!」とよく言っていたんですね。
すると、
妻:「忙しいと言う意味を知っていますか?」
私:「はい。」
妻:「本当にbusyと言えるのはどんな人?」
私:「・・・・・・」(答えられず)
妻:「busy・・・と言える人は、誰かがあなたの目の前で死にそうで、助けるを求められているときだけ。あなたの目の前で、誰かが死にそうなんですか?」
私:「いいえ・・・・」(厳しい〜!)
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・
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でも、わかりますよね?
私は、「忙しいこと」と「大切・重要なこと」の違いを全く理解できていなかった。(恥ずかしい・・・・)
こんな基本的なことを理解できるようになるまで、とても時間がかかりました。また理解できても、実際に行動ができるようになるまで、これがすごく時間がかかりました。
例えば、以前なら目の前にある電話が鳴ったり、パソコンのメールが着信したら、すぐに応答していました。
でも、そんな忙しくない新しい生活に慣れるまでは、
電話やメールの着信音が鳴っても、「一呼吸」おいて、電話やメールに反応するかどうか考えてから、行動するようにしていました。「本当に今重要なことかどうか」ってね。(私の目の前で人が死にそうか?・・・)
小学生や中学生は忙しい
英会話の指導をしていた時のこと。
私のスクールでは必ず宿題を毎レッスン後に出します。
理由は、学んだことを忘れないため。家でも繰り返し英語の練習をしてもらうことで、彼らの英会話の定着と向上を図るためです。
こんな宿題の大切さなんてことは、小学生でも、ましてや中学生でもわかっていること。
でも、いるんですね。
「やらなくちゃいけないことはわかっているけど、忙しくて宿題やる暇がない・・・」
って、全然宿題をやってこない子。
わかるな〜、そんな彼らの気持ち。
実際に彼らや彼らの父兄から日常生活を伺うと、本当に忙しい。
普段の学校から部活動をして帰宅後、学習塾、ピアノ、バレー、スイミング、体操、工作教室、ゴルフ、英会話、バイオリンなどなど。
毎日、月曜日から日曜日まで、ず〜とこんな調子の子もいます。
学習塾のための学習塾通いや1日に2つも3つも掛け持ちの習い事も。
これは忙しい!!
遊ぶ時間もない!
唯一の自由時間が「移動時間」。そんな時間に食事を済ませることも。
だから、その親もみんな忙しい。
だって、仕事や家事、習い事の送り迎えなどなど。
アメリカ人の子どもも一般的ではないけど、バイオリン、学習塾、空手など授業後に通っている子がいます。
彼らも忙しくしている。
みんな忙しい。
みんな。
でも、宿題や自習、復習の大切さはみんなわかっている。(はず・・・)
幼児に習い事をさせている場合、宿題、自宅での学習の大切さがわからないことがあるので、親のフォローが必要です。
ピアノの習得も継続的な練習が必要ですよね。だから親がピアノが弾けなくても、子どもと一緒に練習する時間を確保しないといけない。
ではどうやって時間を見つけるか?
忙しい人って、基本的になんでも詰め込みする傾向があると思う。
例えば、英語のテストをさせても、詰め込みで暗記して、点数がいい場合があるんですね。
でも、英会話の習得の場合は、時間を見つけて、英語に触れる時間を確保しないといけない。詰め込みでは英会話はできるようにならないのです。
「コツコツ」が大切。
でも、多くの人は、「忙しい」からなかなかできず、挫折する場合が多い。
英会話を指導する立場として言えることは、
生徒自身が
「英語が上達して楽しい」、
「もっと上手になりたい」、
「もっと頑張ろう」、
と思ってもらい、実際に行動してもらえるような指導力とコミュニケーション能力が必要です。
あとは、生徒自身の「やるか」、「やらないか」の「覚悟」次第だと思っています。
なだめられたり、すかされたり、脅されても、絶対にやりません。
「やりたい!」と自分で思わない限りね。
私が自身、妻に言われて、自覚するまで、全く「覚悟」がありませんでしたから・・・・
Good luck!
安田 英承
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