アメリカ人の妻と一緒にデートに出かける時は、よく感じることです。
私たち見かけはふつーのアジア人、日本にいたら、ふつーの日本人と他人から見られます。
そんなみかけふつーな日本人が公共の場で英語を話していると、周りの人の視線を異常に感じる、感じる。なんでしょうかね。
今回はそんな話を。
私だけが、そのように感じているのかどうか・・・
帰国子女の場合
先日、帰国子女の小学生の兄弟と話す機会があり、帰国当時の日本での面白い体験を共有してくれました。普段から兄弟で英語で会話をしているけど、親子との会話では日本語です。そんな彼らが普段利用している地元のスーパーで夕方の混雑時に買い物をしていると、兄弟で口喧嘩を始めたそうです。
口喧嘩も当然英語でやりあうわけです。ところが、そのとき小学生の彼らでも、周りの視線を異常に感じたと言います。急遽、日本語に変えて、喧嘩をし続けたけど、日本語で喧嘩をしたことがないのに、いきなり慣れない言葉で言い合なければならなくなってしまいました。そんな喧嘩で、兄弟でお互いに日本語を訂正しあいながら喧嘩しなければならなくなり、途中喧嘩にならなくなってしまった、と。
ネイティブ英語を話す日本人の小学生でも、周りの視線を感じているんですね。
アメリカの場合
私が家族といっしょに近場のショッピングセンターに行った時、子どもを親子連れがたくさんいる遊具広場へ連れていくと、我が子が、「パパ! Please wait. 」と(声がデカイ)言うもんなら、他の親御さんから見られるわけです。ちなみにうちの子どもも、みかけはふつーの日本人。
では、アメリカで同じような場面で、親子連れの多い公園、スーパーなどで、我が子が日本語で「パパ、ちょっと待ってよー。」と言っても、他の親や周りからの視線を感じることはなかった。
アメリカは他民族国家ということもあり、日常的に英語だけでなく、様々な言語を聞くことがあるので、日本語を話していても、他の人は別に気にも止めないのだと思う。
もし、この仮定が正しければ、日本は単一民族で日本語だけが普段の生活として使われているので、公共の場で別の言語を話している人は目立つということになります。
目立つことが苦手な人は、日本で英会話を勉強しているなら、少なからずこの環境の影響を受けていると思う。
他人の目が気になる場合
日本人学習者の中には、英語を話しているとき、自分と同じ日本人に自分の英語を聞かれることを好まない人もいます。だから日本人の英会話講師を望まない生徒もいます。
または、別の理由で、自分の英語に自信がないから、英語を公共の場で話さない人もいます。
英語に自信のある小学生でも、英語を公共の場で話すのを控えるように、もしあなたが英語に自信がなく、周りの目が気になるのであれば、なおさら話すことが億劫になることでしょう。
なんとも、英会話に自信のない人にとって、日本は英語を話すのに不適切な環境である、ということになります。
でも環境を変えることができません。
だったら、無理して公共の場で英語を話す必要はありません。自分の英語に自信がないと思っているのに、恥を忍んで英語を人様の前で披露し、話すことはないと思う。
ストレスは体に毒です。
もし英語に自信がなくても、他人の目が気にならないのであれば、公共の場で英語を話しても、本人にとっては全然問題ないことでしょう。日本にいる外国人で英語が第2言語の人たちは、英語のレベルに差はあれ、結構めちゃくちゃな英語でも、普通に会話しています。でも英語に自信がないと思っている外国人は英語を話しません。無理しないようです。
海外で活躍したいと思っている場合
でも日本ではなく、海外で活躍しようと思っているのであれば、英語を話すあなたがどんな考えをもっているのかを他人にしっかりと主張できる、伝えられる日本人でなければ、英語ができても、「なにか問題あり!」と周りからの視線を感じることになります。
英語に自信がないのであれば、勇気をもって、ストレスに打ち勝ち、公共の場で英語を話すことが必要になります。
日本人の高校生で以前アメリカの高校へ留学したときの体験談を話してくれました。
当時他にも日本人が現地の高校にも在籍をしていて、その子のテストの成績はいいのに、授業中に全然発言しないから、先生から、「言語障害があるのでは」と疑われスクールのカウンセラーに会うように勧められた、と話してくれたことがありました。その生徒にしてみると、答えがわかっている問題について、わざわざそのことについて発言するのが面倒(?)だったことが、相手には違う問題、メンタル面の問題としてみられていたということです。
英語を使う場所によって気持ちを切り替える
英語を話すときに周りの人たちの視線が気になる場合、日本にいるときにの周りからの視線と、海外にいるときの周りからの視線が異なります。
日本人は英語を話すのに適していない国民性なのでは?とも感じずには入られません。でも、その場の空気を読みながら、適切なところで英語を話すような臨機応変さが必要でしょうね。
私たちの家族は、日本の公共の場で、周りの人たちに聞かれたくないことを話す場合は英語を話し、アメリカの公共の場にいるとき、周りの人に聞かれたくないときは、日本語で話しています。
安田 英承
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