アメリカの子育ての考え方の違い

英語で子育て
つみきおに:日本でも本当に子どもが犯罪に巻き込まれる率が高くなっているようです

日本の学校ではこの時期、小学校や中学校、高校では夏休みに突入するところが多くなりますね。ラジオ放送を聞いていると、警察からアナウンスで、子どもの非行防止、インターネットアクセスの有害サイトへのフィルタリングなど、頻繁に流れています。

夏休みの間、日本の親と同じように、アメリカの小学生や中学生のいる家庭は大変だと知人は愚痴をこぼしています。一般的に学校からの課題や宿題がないので、子どもにとって完全に「Freedom」なわけです。だから共働きの親は、ベビーシッターを雇うなり、サマーキャンプなどに参加させたり、なにか子どもにさせる傾向があります。

万国共通、大人も子どもも暇で目的がない人ほど、悪いことを考えますからね。

アメリカ人の妻と私は、日本の良い考え方ところ、アメリカ的いろいろな人たちの良い考え方を日常生活に取り入れています。

でも、「これがアメリカ式子育てです!」と日本で聞いたり、読んだりすると、「ほんとっすか?!」と確認したいところですが・・・。なぜなら、アメリカの一般的な家庭の育児がどんなものかわかりずらい。そもそもアメリカは移民の国でいろいろな人種が集まった社会です。アメリカ人でも日系、韓国系、中国系、フィリピン系、ドイツなどヨーロッパ系、南米、メキシコ系または人種の違い、白人、黒人などなど、さらに様々な文化的、宗教的違いがあるからです。

つまりは、どこの国の家族でも独特な文化や考え方があるということでしょう。日本でもお隣の家族の子育ての違いがありますよね。その家族独特の「匂い」があります。

子どもへの保護意識が高いアメリカ

ただ私は、アメリカは一般的に子どもに対する保護意識が日本に比べて非常に高いと感じます。

私が日本のショッピングモールへ家族とお出かけ中、私と3歳ぐらいの子どもを連れて本屋へ行きました。子どもは「子ども向けの絵本」がたくさん陳列されている棚へ一人置いて、私はバイクや車雑誌のある棚へ立ち読みし、子どもの行動は一応私が見えるところにいました。

買い物を終わらせた妻が、私のそばに子どもがいないことに激怒。「ありえない!! What are you thinking?」と怒り心頭。私が「大丈夫、大丈夫、そこにいるでしょ?」って言ったら、子どもが見当たらないもんだから、油に火を注ぐことに。

アメリカでは子どもの誘拐犯罪件数がハンパなく多いのと、犯罪率の高さもあり、子ども一人遊ばせるのは、犯罪に巻き込まれる率が高くなるのもうなずけます。(誘拐犯罪のほとんどは、離婚率の高いアメリカで親権問題がこじれている場合、親権の無い親が子どもを奪うことも、法律上誘拐になるので、この件数に含まれているでしょう)そんな子どもたちに、護身術や車などで誘拐された場合の講習が受けられます。子どもが車に連れ込まれたとき、車が発車するまでの間の時間稼ぎに、車の鍵穴に小細工をする方法などの知識と実践的な訓練が受けられるところもアメリカらしいですね。

つみきおに:日本でも本当に子どもが犯罪に巻き込まれる率が高くなっているようです

つみきおに:日本でも本当に子どもが犯罪に巻き込まれる率が高くなっているようです

 

日本のテレビ番組で「子ども一人でお留守番、一人でお買い物」って番組があるよ、って妻に伝えると、絶句していました。日本の茶の間では、「この子すごい!」とかになるんですが、国が変われば、「かわいそうに」になる。アメリカでは、子ども一人で家や滞在中のホテルに残して、親が出かけると、その親は逮捕されるからです。

映画で「ホームアローン」って8歳の子どもが一人でお留守番して、ハッピーエンドなストーリーですが、現実問題は、その親は「育児放棄・虐待」で逮捕と、悲しいエンディングになります。

日本で普通のことが海外では非常識
日本で普通のことが海外では非常識

 

子どもの保護意識の違いについてもう一つ。アメリカの刑務所へは、まともな人は誰も行きたくないところです。なぜなら根っからワルばかりで無秩序なところと言われています。そんなところへ子どもへの犯罪で収容された犯罪人は、他の囚人にリンチの上、殺害されます。そんなワルにすると「子どもに手を出す野郎は許せね〜。[Justice for all]」と成敗するそうです・・・・だから警察官でも汚職で逮捕されて収監されると、間違い無く殺られます。

よくわからない国です、アメリカって。

あと車に子どもを乗せることも非常に厳しいのがアメリカですね。チャイルドシートに関して、警察はとてもうるさい。

よく日本で助手席にチャイルドシートを子どもを乗せている親を見ます。「どこかおかしいの?」と思いますよね。この行為はアメリカでは罰金です。カリフォルニア州では最近小学生は全員後部座席にチャイルドシートに乗せて運転しないと法律違反により罰金となっています。

日本で親が小さい子どもを助手席に乗せて、スマホいじりながら運転しているところを見ると、夫婦揃って絶句します。

あと、コンビニとかで、車中に子どもを残して、親や大人が店内に買い物しているところをよく日本で見かけます。車でちょっとした買い物にと、たとえ2〜3分でも子どもを一人車に待たせて、子どもを置いて離れるところを警察に見つかると、アメリカでは逮捕されます。厳しいです。

日本で夏に親がパチンコしている間に、子どもを車中に残して、子どもが脱水症状を起こして亡くなったって話もありますが、論外ですね。

でも、子どもと親の距離が近すぎるのも問題でしょうね。近所の公園へ子どもだけで遊びに行ける年齢制限があったり、遊べる時間が決められていて、小学高学年の子どもにしてみると「もう大丈夫だから、ちょっとあっちいって」と親に言っても犯罪率の高い地域のアメリカでは、致し方ないことになります。

やはり子どもの安全は、親の責任に負うところが多いのは、日本でもアメリカでも一緒だと思います。だから犯罪に巻き込まれる予防にはやはり普段から子どもとのコミュニケーション、意思疎通がどれだけできているのかも重要です。

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安田 英承

1970年、日本国生まれ。「セシル」代表。英会話スクール、留学斡旋、翻訳・通訳業務、日本語教室運営を名古屋中心に行っている。韓国人と日本人のハーフで、妻はアメリカ人。1児の父。ハーレーとアメ車好き。 別アカTwitterで「ハーレー英会話」してます。

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