Anal fistula:痔瘻(じろう、穴痔)の手術ブログ−1

他いろいろ
手術前の点滴

このブログは、痔瘻に患ってしまった方に、手術までの不安を少しでも和らげてもらえればと思い、恥を忍んで(笑)お伝えします。

この病気を知る前まで

排便後トイレットペーパーに薄く血がつき始めたのは、手術を受ける1年くらい前でしょうか。痛みもなく、また血が付くのも最初は月に1回もしくは2回くらいでした。始めは、「切れ痔かな?」と勝手な自己診断で、全く無視していました。自分は今まで、切れ痔なんて診断されたこともなく、また今までお尻の病気を抱えたことがなかったので、この問題をスルーしていました。

それが病院へ行こうと決める3、4ヶ月ぐらい前、血の出る頻度と量が増え、また肛門の右後ろ(背中側)に、水ぶくれみたいなものができていて、それが裂けて膿が出ていた。それでも我慢できない痛みでもなく、傷の軟膏をつけて処置をすると、数日後には出血も止まった。

これが、手術をすると決めた1ヶ月前ぐらいから、膿のできる頻度が増え、毎週排便後に血がトイレットペーパーに付くようになり、「これはちょっとまずいかも」と思ったのと同時に、毎回トイレ後に傷口に軟膏を塗るのが面倒になってきて、

「よし、病院で診てもらおう!」

と動き始めた。

診てもらうなら、家の近くの病院で、肛門専門にしているところを探すために、まずはインターネットで検索すると、「野垣病院」がヒットしました。すぐに電話をし確認すると、アポが必要なかったので、診療開始時間に間にあわせるために、その日に直行しました。

のちになって知ったのが、この病院は肛門に関して名古屋では有名だってこと。自分にしてみれば、有名でもなんであっても、きちんと診断でき治るための診察と処置をしてもらえれば、どこの病院でもよかったのです。

病院に到着すると、待合室には、肛門に何らかの問題のある患者の数の多いこと多いこと。多分50名以上は軽く超えていた。

この人数が私の中に、意外と仲間意識が湧き、「自分だけにお尻に問題があるわけではないんだ〜(笑)」と思うと、変な緊張感はちょっと安らぎました。でも、パンツを下ろして、お尻の穴をベッドの向こうにいる医師と看護師さんたちに見せる羞恥心は意外にこの年齢でもあるものです(笑)。

待合室から、たくさんの診断室が見え、名前が呼ばれると、その一つに入り、看護師から名前を確認され、パンツを脱ぎ、ベットに横たわり、医者が来るまでしばらく待つことに。

両となりの診療室や、ベッドの向こうにいる看護師さんたちは大忙し。また彼女たちの格好は制服の上にビニールのエプロンと手袋の格好。私が普段見る看護師さんとは明らかに違い、「お〜、これが肛門科か〜」と不思議と感心しました。

すると男性医師が来て、「はい、お尻の穴に指を入れますよ〜」と。

慣れないですね。肛門器官というのは、ものを「出すところ」で、何かを「入れるところ」ではないので、入院中何回も入れられますが、全く慣れませんでした。

その後、担当した医師からお尻の状況を説明していただいた。

医師:「手術が必要です。痔ろうと言って、お尻に穴ができています。」

私:「さっき先生が指を入れたのは、その穴ですか?」

医師:「その穴ではないです・・・。」

ことの事情が全く理解できなかったので、肛門の断面図を見せていただき、私のお尻の穴の状態、なぜ出血していて、膿が出ていたのかを丁寧に説明していただいた。

私の場合、下痢や便が排泄時に、肛門の壁に傷をつけ、その傷が体調が弱っているときに、膿となる。それを排出しようとする体の自然の摂理から、肛門の壁になぜか別の通り道を作ります。それがいわゆる「穴痔」となった。その後、その通り道に毎回便が入り、綺麗に排出されないため膿になって、それが裂けて毎回出血していたとのことだった。

私の場合は全く痛みがなかったが、他の患者は痛みで救急搬送、もしくは、歩行困難な状態で病院に来る人もいるとか。

で、肝心な質問、完治するか、しないのか?

医師:「手術すれば完治します。手術しない手もあるけど、ほとんど自然には治りません。応急処置で傷口用の軟膏や店頭で売っているような薬では全く治りません。傷をそのままにしておくと癌になる人もまれにいます。」

私:「・・・・・・・(どうしよう)」

医師:「手術なので入院してもらいます。16日間です。」

私:「マジですか・・・。」

医師:「どうされますか?」

私:「しょうがない、お願いします!(即答)」

と、隣の部屋で手術と入院の説明があるとのことで、再度待合室で待機。

名前が呼ばれるまでの間、「痔瘻って?」と、スマホでずーと調べていました。どんな手術で、お尻の穴は元どおりになるのか、排便はできるようになるのか、もうわからないことだらけ。ものすごく真剣に調べまくっていた。

あれだけ医師からしっかりと説明を受けたのに、どんどん疑問が湧いてくるんですね。

手術前の点滴

手術前の点滴

 

名前が呼ばれると、今度は完全個室での看護師との面談となり、入院開始時期を決め、手術日、入院費、必要なもの、入院前にしておくことなどの説明を受けました。

説明を聞いている間、看護師から「入院中は外出は禁止です」と念を押されたけど、内心、

「16日も入院なんてできるわけないじゃん。途中で外出して仕事でも行こう!」と思っていました。

その考えがどれだけ浅はかだったか、また次にお伝えします。

To be continued

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安田 英承

1970年、日本国生まれ。「セシル」代表。英会話スクール、留学斡旋、翻訳・通訳業務、日本語教室運営を名古屋中心に行っている。韓国人と日本人のハーフで、妻はアメリカ人。1児の父。ハーレーとアメ車好き。 別アカTwitterで「ハーレー英会話」してます。

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