知らない英語を聞くだけでは、英会話ができるようになりません。
例えばフィリピンの言語である、タガログ語が話せるようになるために、タガログ語の日常会話の音声を聞くだけで上手になるとは、思いませんよね?!
何も知識もない言語を聞いても、それはノイズ以外なんでもない。
だから日常英会話も同じなのです。英語をたくさん聞くことはとても大切な勉強法だけど、知らない単語ばかりのなが〜い英語を聞いても英会話の上達にはならない。今回は耳にした英語を声に出す大切さの話、セシルの安田です。
英会話学習挫折経験者のほとんどが、「英語が聞き取れない」という壁にぶち当たり、沈んでしまいます。
大丈夫です。必ず聞き取れるようになります。
なぜ言い切れるのか!?
子供が日本語を習得していく過程を見ると大変解りやすい。
親が、泣いている赤ちゃんに、「おなかへったのね。ミルク、ミルク」という言葉を語りかけた時から、子どもの日本語の習得が始まっています。
これは単に「ミルク」という単語を聞いているだけでなく、味見をして、「おいしい?」もしくは気持ちが「満足」し、暖かい飲み物であることが「ミルク」という言葉と結びつくことによって、言葉が発せなくても、ミルクという単語の意味を完全に理解できるようになります。
こんな作業を何回も何回も反復されるわけです。
聴覚だけでなく、触覚、視覚、嗅覚、味覚と5感をフルに働かせて、記憶しています。
子供に語りかける言葉もその子の年齢に応じているので、その子が使う言葉もそのようになります。
例えば、セシルの英会話の幼児クラスの2歳から3歳の子に、ハンバーガーの絵を見せて、英語で「a humberger」と発音しても、子どもには、日本語の「ハンバーガー」としか始めは認識しません。なぜなら普段その子たちの親が話しているのは、英語の「a humberger」ではなく、「ハンバーガー」と発音しているからです。
知っているはずのハンバーガーに英語で発音しても、日本語と英語の違いがわからない、もしくは英語を知らない子供たちには「変なの〜」と言うだけで、まったく英語の発音に興味を示しません。
ですが、子どもなりに状況の判断ができるようになってくると、楽しく真似をするのが得意なので、英語の「a humberger」にも聞くこと、発音することにすぐに慣れます。おそらく、子どもにはハンバーガーには、「2つの言い方がある」ぐらいの認識ができてきて、それが徐々に英語という言語があることが子どもなりに理解できてくるのでしょう。
知っている英語から聞き取る練習
だから日常英会話を始める人には、英語本来の日本語にはない独特の音、身の周りの物の名前などから始めるといいでしょう。なぜなら、先ほどのハンバーガーの例のように、英語として知っていても、実際にそれを英語で聞いても聞き取れないことが本当に多いからです。
日本人学習者のほとんどは、英語の知識は学校英語の教育や受験英語学習経験していると、文字から英語習得がほとんどなので、読めて、書けても、聞き取りはできないし、発音も綴りを覚えるためのローマ字読みで「暗記」しています。
だからそんな人には、既知の単語を何回も聞いて、それを声に出すトレーニングをする機会を増やすことが大切。
先のハンバーガーのように知っていると思っているものをわざわざリスニングの練習をしようとする、学習者はほとんどいないのも理解できます。だって学習者にしてみると、知らない単語や英語を聞き取れるようになりたいと思うからです。
知らない単語を何回も聞いても、意味がわかるようにはなりません。
知っている単語を何回も聞いて練習することで、会話全体が理解できるようになります。
そんな英語をたくさん聞くことで、初めて聞く単語でも聞き取ることができるようになってきます。
聞いたことがない英語に反応ができるようになり、推測ができるようになったり、その英語について質問ができるようになります。
英語の知識とそれに伴うリスニングのトレーニングや聞き取る機会が増えると、それを実際に使うことで、会話も自然とできるようになってきます。
知っている単語、暗記している英語が少ないと、幼児並の英語になってしまいかねません。そのためにも新しい英語やフレーズなどを暗記する作業が必要になってきます。
Let’s get moving!
安田 英承
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