現地校に通う前と帰国後の親と子供の英語と日本語の心配

バイリンガル
英語の読み書きの方が楽!漢字はめんどうください、と考える子も多い

海外へ3年から5年駐在する予定の家族が、出国前に英会話のクラスを受講する方たちが多くなっています。

長い滞在期間です。5歳の子が帰国時に10歳に、10歳の小学生が帰国時には高校生の場合も。

ある家族は、夫婦共々、海外駐在に対して嫌々であったり、夫婦どちらかが嫌、もしくは、行くことに対して、「ラッキー!」と思っている方がいます。私は羨ましいな〜と思う反面、「どこで住むのか?」っていうのも気になるところ。

ただし、

家族に子どもいると、事情がかなり異なるようです。

出国前の英語の準備

初めての土地での新生活に、言語に対する不安があります。

出国日時が決まり始めると、ある程度英語に慣れておくことで、少しでも負担を軽減しておきたい目的で日常英会話習得のためのクラスを受講する親も多く、また子どもには、最低限の日常会話、挨拶やトイレに行くなどの表現がわかるようになっていてほしいと願う親御さんたちもいます。

海外生活経験者や現地の事情をよくわからない人たちからの、彼らの英語に対するアドバイスは概ね、

「現地で生活を始めたら、英語なんてなんとかなるよ。」みたいなアドバイス。

私も同意見です。英語はある程度なんとかなります。ただし、なんとかしたいと思えば、という条件付きです。

親の英語の習得に関しては、英語の基礎があるかないかで、英語の上達具合が滞在中でかなり異なる。苦手な人は多少なりとも出国前までに勉強しておくのも悪くない。当然、現地でも勉強を続けることで、滞在がより有意義になるかも。

現地での英語

環境の変化は大きい。これは日本国内の引越しでも同じ。

子供が現地の学校へ通学することになると、環境に比較的すぐに慣れる子と、ものすごく時間がかかる子がいます。

私が小さい時は、日本で生まれ育ったにもかかわらず、日本の普通の幼稚園や小学校に慣れるまで時間がかかっていたようです。(あまり覚えていないな〜)

英語がわからないことで、なかなかお友達ができないのは、子どもにとって本当に辛いもの。逃げるところがないよね。

でもなんとか我慢して、だんだん慣れてきた学校の雰囲気と、クラスや近所の子たちが話している英語を聞くにつれて、理解ができるようになります。ある時、勇気を出して、その英語を一言話してみます。それが相手に通じたら、もうその子が持つ英語に対する心配はなくなるんでしょうね。どんどん英語を吸収し、口から出てくるようになります。環境に急に慣れ始めた頃です。

親としても、慣れてもらえるまでとても心配だと思う。もし、何か学校であった時、英語力が心細いのも心配なもの。周りに日本語ができる人がいればラッキーですが、多くの場合、親がしっかり対応することが、子供へのいい影響があると思う。

現地での日本語

日本語も子どもにとって難しい!母国語である日本語は、何もしないと上達せず、漢字を覚える事、書く事がだんだんと億劫になってきます。英語が母国語なのか、日本語が母国語なのか?なんてことになりかねない。

英語の読み書きの方が楽!漢字はめんどうください、と考える子も多い

英語の読み書きの方が楽!
漢字はめんどうください、と考える子も多い

 

現地の学校の勉強だけでなく、帰国後の進学や受験に対応できるように、小学生や中学生、高校生も現地校の授業が終わると、地元の日本人向けの学習塾に通わせたり、日本人学校で日本語のクラスを受講させるは親は多いですね。

また、帰国後子どもの英語力が衰える前に、現地で英検を取得させる親も多いのも面白いものです。

でも現地で日本の学校で学ぶ勉強と現地で学ぶ勉強を両立できる子はすごい勉強量になります。

反面、あまり日本語の教育に力を入れていない家族もいます。

考え方の違いです。

帰国後の新生活:英語と日本語

先日、アメリカからの帰国子女が英語で話をした時、「もうこの子は、アメリカいる普通の子だね」と、その子の話し方や考え方でわかる。日本でしか生活していない子にはない雰囲気。文章では伝えにくいが・・・。

たまに、帰国子女の話す英語をよく聞いていると、「年齢の割に英語が幼稚だな」と思う子もいます。特に文章を書いてもらうと、とてもよくわかる。

現地で日本語の勉強をあまりしないまま帰国すると、日本語が出国前の時とあまり変わっていないなんてこともあります。彼らに作文をしてもらうと、日本語の具合がわかります。ただ、帰国子女でなくても、作文が苦手な子がいますが、彼らの日本語は、ちょっと変な日本語の場合が多いです。また、漢字が年齢の割に書けない場合も。

親の英語は、帰国後あっという間に忘れていきます(苦笑)。子供も基本、使わないと忘れるか、急に衰えていきます。そこで子供の英語維持に帰国時期が決まる頃から心配する親もたくさんいます。

 

 

なんか英語と日本語だけを見ると、海外生活なんていいところなく、苦労や心配話ばかりの内容になりました。

でも、私は、子供や親が身につけた言語よりも、外国と日本の文化や考え方の違いがわかったり、日本を違う見方ができる彼らは、今後の日本にとって貴重な存在だと思う。

英語力は、子供でも親でも本人のやる気と継続力次第でなんとでもなります。

ただ、現地校に通う前と帰国後のような、環境変化に対する子ども自身の対応は、親のしつけや育児の考え方が大きいかなと思う。

「子供が自分で責任を持つ行動が取れるかどうか」最後まで見守れる日本人の親って少ないように感じるのは私だけかな。

自分のことは自分で考え、行動している習慣のある子は、年齢関係なく、新しい環境に多少戸惑いながらも、自分で解決して、なんとか周りの人とも上手くやっている子たちは、また新しい環境になっても、エンジョイできるんでしょうね。

Good luck!

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安田 英承

1970年、日本国生まれ。「セシル」代表。英会話スクール、留学斡旋、翻訳・通訳業務、日本語教室運営を名古屋中心に行っている。韓国人と日本人のハーフで、妻はアメリカ人。1児の父。ハーレーとアメ車好き。 別アカTwitterで「ハーレー英会話」してます。

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