英語のリスニングは本当に難しい。
でも、難しいと感じるのは、いろいろな英語に聞き慣れていないからです。
生徒さんからよくこんな質問とアドバイスを求められます。
「英語は聞き取れても、日本語で理解できない単語があります。どんな学習をしたらいいですか?」
もしくは
「英語は聞き取れるんだけど、発音ができない。」
「全く聞き取れません。」
「どうしたらいいですか?」
英会話のレッスンでリスニング上達のための宿題として、以下のことをしてもらうことがあります。
生徒さんたちがすでに知っている単語と、聞き取れるようになってほしい会話を聞いてもらいます。話の内容や会話中の英文が何かは一切伝えません。つまり、聞く英文を書いて見せれば理解できるものです。
以上の条件で、全員が同じ英語を聞いてもらい、後日、聞き取ったものを発表してもらいます。
このトレーニングの目的は、繰り返し聞き、聞いたものを真似ができるようになること、つまり発音やイントネーションなどができるようになってもらうこと。
ここで面白いことが毎レッスン起こります。
全員が同じものを聞いているのに、各学習者の聞き取った英語が異なることです。
完璧に聞き取り、発音でき、理解できる人もいます。
これが目標です。
でも、
同じものを聞いているのに、ある部分だけ全員理解できないときがあります。
例えば、その部分の英語を
#1:真似をしながらでも、なんとなく英語らしく発音できる人。
#2:聞こえたように全く真似ができない人。
#3:英語を聞いているのに、英語と認識できない人
#1の学習者のように、なんとなく英語らしく発音しているけど、実際、聞こえる英語の発音とはかなり異なっている場合もあります。だから学習者全員がそれぞれ全く違う英語の発音をすることもあります。
また、全然違う単語として聞き取っていることもあり、話の内容が勝手に作り上げられていることもあります。心当たりあるんではないでしょうか?(苦笑)
その後、何を実際聞いてもらったのか、書いた英文を示しながら再度同じものを聞いてもらうと、
1:「聞こえる、聞こえる!」と納得し、発音などとても上手にできるようになる人。
2:「聞こえる、聞こえる」と納得しても、まだなかなか真似ができない人。
3:知っている英語であるのにもかかわらず、その通りに全然聞こえない・・・・
不思議ですね。
同じ英語を聞いているのに・・・・。
1の状態の人は、比較的上達速度が速く、英会話もすぐにできるようになると思う。
2の人は、アウトプットの練習不足の場合があります。
3は、英語として認識していないので、ある意味ノイズを聞いています。知っている英単語や表現であっても、ノイズとして聞こえるのです。また発音もあまり上手に真似ることができない場合が多いようです。聞くトレーニングが足りていない。
まとめると、知っている英語であるのにもかかわらず、聞き取れにない、真似ができていないのは、やはり聞く量と頻度が足りていないことになります。
今後上達していくためには、知らない単語や表現を聞く機会が増えるわけです。聞き取れても、知らない表現や単語であれば、調べるなどして理解できるようにインプットを続けるしかありません。
会話中、知らない、聞いたことがない英単語や表現を正確に聞き取れ、それを真似できれば、話し相手に少なくとも「何がわからないか」を伝えることができます。
ただし、会話中、聞きとりができない一つのことにこだわりすぎて、話全体の内容を聞き取れなかったり、理解できなくなって、意思疎通ができなくなってしますのは、避けたいですね。
Good luck!
安田 英承
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