車の免許の取得方法は国によりかなり大きな違いがあります。ここで紹介している情報が古い場合があるので、最新の情報を確認を。
私は、18歳で原付の免許を取得し、20歳でバイクの中型を日本で取得しました。
一応、中型バイクの免許を取得時に、日本の交通法規を自動車学校で勉強していたので、ある程度知識はありました。
その後アメリカへ行き、現地でドライバーズライセンスを取得しました。25年ほど前、シアトルにある事務所に出向き、手続きをするわけだけど、受付で、筆記テストを先に受けるか、ドライビングテストを先に受けるかの説明を受けました。その時に、筆記テスト用に勉強しなさいということで、無料の交通法規の教科書がもらえました。
このテストの予約時に、先にドライビングテストを受験することにしました。
この説明の時に、驚いたのは、テストに使う車は知り合いのものを使う、ということ。そして、試験官がその車の助手席に座り、いきなり路上で試験を実施することでした。日本じゃありえなかった・・・・。
説明を受けている間、「誰に車を借りようか・・・・」ということに悩でいたけど、その前に、アメリカは、右側通行!
大丈夫か?
そして、肝心な車の運転は今までにしたことがない!まともにテストなんか受けられるのか・・・・・と。
一応、エンジンの掛け方、ギアの選び方、アクセル、ブレーキ、車幅感覚、ミラーの確認等は理解していた。
でもまあー、なんとかなるか!の楽観的な性格もあり、運転の練習を一切することなく試験を受けてみよう!と思ったのです。
何せ、ライセンス取得までに当時、20〜30ドル前後だったような気がする。(当時で2000円から3000円ですよ)
その後、なんとか車を貸してもらえる知人を見つけることができました。
ドライビングテスト当日
知人が運転する車の助手席に乗って、試験場に到着。試験場と言っても、一般道路。
受付の指示で車を事務所前で路駐し、私が運転する側で試験官を待機していることに。
この時、初めての運転でドキドキだったけど、車を貸してくれた知人は、もっとドキドキだっただろうな(事故るなよ)、と思う。
私が今回生まれて初めての運転だってことをまったく知らない、試験官の方がよっぽど肝が座っているんだろうな、と感心していた。
黒人の女性試験官が同乗し、簡単な自己紹介をし、試験開始!
エンジンをかけるように指示をされて、それからは、彼女が道をナビゲート。
「発信して」
「次左折」
「その次右折」
「右折」
・・・・・・
事務所周りを運転してから、元の場所へ。
「そこの路上で駐車してみて(縦列駐車)」
なんとか駐車もでき、
「エンジン切って」
と終わり。
15分ぐらいだったかな。
私「これで終わりですか?」
試験官「はい。」
早!
私「合格ですか?」
試験官「合格ですよ!」
まじですか!?
試験官「あとの筆記試験頑張ってください。」
・・・・・・・
こんなドライビングテストでアメリカ人(シアトルの住民)は実際に路上で運転しているのか?と「怖っ!」と思ったけど、なんかとても合理的だとも思った。
その後の筆記テストの勉強も、テキストを使って「英語で」交通法規を学んでいったわけです。
日本とアメリカの交通ルールやシステムの大きな違い
まずは、アメリカは右側通行。
他の違いは、交差点で、直進する信号が赤でも右折ができます。
また、大きな交差点では、左折車専用信号で、左折車のみを進行させて、その後直進専用信号を青にします。日本とまったく逆。
だから、日本の右折車専用の信号が青でも、あのトロトロと右折進行する日本のドライバーのような運転は、アメリカでお目にかかったことがないな。
その後、筆記のテストの予約も数日後にでき、テストも何とか合格!
今は、日本語で書いてあるテキストやテストもあるのかな?
外国人が日本の自動車免許取得する場合
日本に帰国後、おそらく多くのドライバーがやる過ちは、右折か左折時にウィンカーではなく、ワイパーを晴れの日でも間違えて触れて作動させてしまうのではないかな?
また、走行中、左側走行と右側どっちだったか?みたいに、急にどちら側で走行すべきか忘れてしまう。
しばらくすれば、日本の運転にも慣れますが・・・・
私の住んでいるところ名古屋では、運転免許の更新や試験は「平針運転免許試験場」で行います。
だから、アメリカで取得したドライバーズライセンスは、日本のものに簡単な書類の切り替えで済んだものが、運転試験を受けなければなりませんでした。
一応、運転初心者ではなかったけど、日本では初心者若葉マークになります。
試験当日、20名ぐらいの受験者がいたと思うけど、みんな外国人だった。
アジア系、ヨーロッパ系、アメリカ、カナダ、オーストラリア、カナダ出身の人もいましたね。
今でも覚えている、試験官からの説明で、「日本で車を運転することは生活の一部です。またたくさんの車が道路には行き交っている。しかしある国では、牛や馬が行き交っていたり、道や信号などが全く舗装されていないところや、交通ルールがしっかりとできていません。だから、日本で運転することは、事情が全く異なります。」と。
確かに。
試験の内容の説明も「日本語で」あり、試験場所は、一般道路でなく敷地内コース。コースは全部暗記すること!そして車を運転する前の儀式(タイヤチェック、ミラーチェック、シートベルトなどなど)を一通り知ってできるようになっていること。こんなことを一つづつ試験をするのは、日本だけだと思うね。
さて、受験者の名前が呼ばれて、一人ずつテストが開始。
面白かったな〜。笑っちゃいけないんだけど。
ある受験者は、コースをきちんと暗記せずに、途中で忘れてしまい、失格。
左側通行を右側走行し、即失格。
待機中の私たちは、もう笑いをこらえるのが必死。
ある受験者の運転は、ブレーキの踏みが強すぎて、車が前後にグラングラン揺られて、これも即失格。
途中試験中止になり、試験官が再度受験者を呼び集めました。
「みなさん、しっかりと練習してから受験してください。自動車学校も必要であれば通ってください。」と。
他の外国人受験者と話をすると、もう10回以上も受験しているけど、まだ合格できない人も結構いた。以前、平針での大型バイクの試験は、20回ぐらい受けてやっと合格するぐらい難関だったけどね。
先日あった外国人は、日本での運転を諦めていた・・・・。
ちなみにアメリカ人の私の妻は一発で合格。16歳からずーと運転していて、ベテランドライバーの部類に入るけど、そんな多くの外国人でも、日本では不合格を経験させられることを知っていた。だから、彼女の知人の教官から、日本の独特の受験方法と試験中に注意することなどを教えてもらい、対策していたんですね。
私は、その試験では、スティック(マニュアル)車での受験で、初のマニュアル運転だった。
受験終了後、試験官から「もう少しメリハリをつけて運転できるように」とアドバイスを受けました。
でもなんとか合格。
確かに、何十回も不合格をする受験者の運転の未熟さも問題だけど、ちょっと厳しすぎないかな?と思うことも。
ある警察学校の教官と、免許取得についての会話で、「平針(運転試験場)での試験を緩くすると、他の自動車学校の経営がうまくいかなくなるでしょ?」と話してくれたのは、印象的だったな。
Good luck!
安田 英承
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